ブログはちみつを知る

はちみつとは?日本と国際規約の違いについて

スーパーに行くと蜂蜜の棚にはたくさんの種類のはちみつが並んでいます。普通のはちみつ?加糖はちみつ?ナッツのはちみつ漬け?はちみつシロップ?オリゴ糖入りはちみつ?同じ棚にたくさんの種類のはちみつがあると迷ってしまいますよね。

はちみつの選び方については、「お気に入りのハチミツの探し方と選び方」でお話しさせていただきました。

では、ハチミツとは細かく言うとどのような規定で定められているのでしょうか。

本日は、日本と海外のはちみつの認識が少々違いますので、そこも比較しながら、はちみつ製品に関するお話ししたいと思います。

はじめに~ハチミツのお話し~

ハチミツは、蜂たちが自然の植物から集めた蜜を熟成させ、100%ナチュラルかつ蜂たちの手によって作られたとても貴重なものです。1匹の蜂が一生の間に集める蜜はティースプーン一杯と言われています。

簡単にはちみつが出来るまでのお話しをすると、以下のような流れになります。

  1. 花の蜜を蜂が集め、体内に貯めておく
  2. 蜂の体内の消化酵素で、成分が分解される
  3. 蜂が、巣の中で、採ってきた蜜の水分を飛ばし、熟成させる
  4. ハチミツの出来上がり

至って、シンプルな工程かと思いますが、不思議な蜂ならではの生態や行動は、私たちの想像を遥かに超えた自然の営みであり、彼らはせっせとハチミツづくりをしています。私たちの科学技術が進歩してなお、「蜂」がいなければ、ハチミツという食品はできないものなのです。

では、「ハチミツ」とは一体どのような定義、規定で定められているものでしょうか。

ハチミツの規格―日本と国際基準―

ハチミツの規定をお話しする上でまず欠かせないのが、以下の日本の基準と、国際基準です。

  • 日本の基準:はちみつ類の表示に関する公正競争規約(一般社団法人 全国はちみつ公正取引協議会)
  • 国際基準:Codex規格(コーデックス委員会・国際食品規格委員会〈WHO世界保健機構・FAO国際連合食糧農業機関合同設立機関が中心〉)

日本ではもちろん、日本の規格に則って食品表示されたものが販売されています。

日本規格と国際規格では少々ニュアンスが異なりますし、ハチミツに対する認識も異なりますので、日本とグローバルで分けて見ていきましょう。

日本の規格におけるハチミツとは?

ハチミツの規約の中では、冒頭に「はちみつ類」とは~と書かれており、はちみつ以外に、「精製はちみつ」「加糖はちみつ」「巣はちみつ及び巣はちみつ入りはちみつ」の4つの分類に分け、説明しています。その中で、ハチミツを以下のように定義されています。

みつばちが植物の花蜜を採集し、巣房に貯え熟成した天然の甘味物質であって、別表に定める性状を有し、別表に定める組織基準を適合したものをいう。

引用:はちみつ類の表示に関する公正競争規約より

この別表とは、水分や糖分などの組成基準が何%かというのを示しているものですが、「水分が20%以下(ただし国産においては23%以下)」「果糖とブドウ糖の含有量が60%以上」という基準がはちみつの組成の基本になります。そのほかHMFと呼ばれる、加熱処理したときに増加する化合物の量に関する規定によって、加熱処理具合がわかりますし、ショ糖の割合を見て熟成されたハチミツかどうか等もわかるのです。

国際基準でも同じ項目の規定値が定められておりますが、多少数字は異なります。

※先ほど冒頭で、蜂たちが巣に貯めた花の蜜の水分を飛ばして熟成させる、というお話をしました。もともと花の蜜は水分50%~70%と高く、それをどうにかして20%以下まで蜂が口や翅などを使って蒸発・熟成させるのです。

★ポイント★

  • 日本においては「はちみつ類」について規定されており、4つの分類がある。

国際規格におけるハチミツは?

なお、国際基準のはちみつの定義は、

はちみつとは植物の花蜜、植物の生組織上からの分泌物、または植物の生組織以上で植物の汁液を吸う昆虫が排出する物質からApismellifera 種蜂が作り出す天然の甘味物質であって、ミツバチが集めミツバチが持つ特殊な物質による化合で変化させ、貯蔵し、脱水し、巣の中で熟成のためにおいておかれたものである。

となっております。

さらに、規定では、販売されるハチミツにはハチミツ以外の食品原材料(添加物を含む)などを加えてはならないことが明記されています。

なお、次のようにも記載されています。

はちみつは、その本質的成分が変化したり品質が損なわれるような加熱や加工が施されてはいけない。

★ポイント★

  • 国際規格においては、「はちみつ(植物や花蜜由来)」及び「甘露はちみつ(植物の汁液を吸う昆虫からの排出物、植物の分泌物由来)」について規定されている。

日本と国際規格の違い

国際規格では、「はちみつ」と「甘露みつ」の2つの純粋な、何も足さず引かずのハチミツについて規定されています。

一方日本では、「はちみつ類」に関する規格になっており、はちみつ以外にも添加物を加えたものや、色や匂いを加熱処理等で抜いたものについても規定されています。純粋なはちみつ以外でも、はちみつ類として同じ枠の中でくくられています。

「はちみつ」単体についてもきちんと規定されているから、別に日本でも国際規格でも、あまり変わらないんじゃないかな?というご意見もあるかもしれませんが、成分変化について定められているか否かで、意味合いが少し変わってきます。

日本ではハチミツ本来の成分などの変化については言及されていませんが、国際的には、ハチミツ本来の成分が損なわれてはいけないことが明記されています。これを明記することによって、品質や成分変化がないものが「ハチミツ」と定義されていることがわかります。

一方、日本の規格では、加熱処理等よって栄養成分が変化したとしても「はちみつ」と記載できてしまうのです。

以前フィンランドの蜂蜜メーカーさんとお話しさせていただいたとき、ローハニー(生はちみつ)かどうかを質問したことがあります。そうしましたら、EUでは高温加熱処理等していない「はちみつ」が普通であって、「生のはちみつ」という分類はないと教えていただきました。

さらに、「ローハニー」という言い方は、未熟なまま採蜜したはちみつを言うそうで、あまりポジティブな意味合いではないとのことでした。

ちなみに、そのメーカーさんのハチミツは、細かな結晶化が見られ、かなり粘性が高いはちみつでした。このため、瓶詰する段階で低温で30分加熱しておりますが、蜂の巣と同じ温度で加温しているため、品質や成分には影響がないよう配慮しているとのことでした。

まとめ

日本の規格と国際規格でははちみつの定義が異なります。また、これに伴いハチミツの認識も違うのです。

日本において、はちみつを購入する場合、食品ラベルを見るだけではなかなか判断することが難しいでしょう。このため、私のような販売者が積極的に商品の情報を発信し、消費者の疑問に答えていくことが必要である反面、同じく消費者でもある私自身が、家族が口にする「材料」「食」に興味を持って購入するということが大切なのだな、と改めて実感するのです。

日本には身近に素晴らしい養蜂家の方がたくさんいらっしゃいます。是非養蜂家さんを訪ねて、ハチミツを味わってみてください。ラベルを気にせず、何も足さず何も引かずの、その土地の蜂と、自然と、養蜂家さんが作り上げた美味しい贈り物をいただくことができるでしょう。

なお、告知になりますが今後当企画にて輸入販売を予定しています。

皆様の食卓にならぶ商品が、安心して口に運んでいただけるよう、情報を発信しつつ、お客様との対話を通じて当企画の商品にご興味を持っていただけると嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です